2005-07-16
もちゃんと観たけど、トルコ風呂と言うよりはハレムですな。ちょっと女性密度高過ぎてみちみちしてます。ちなみにドラローシュの肖像画のサルヴァンディ伯爵、名前がナルシスとアキレス。「美しくかつ逞しくあれかし」って親の願いがこもった名前ですか。ご本人はちょっとナサケナイけどまあいい奴的なおじさんだった。←失礼な。でも手は確かに逞しいというかでかかったかも。
特に気に入って何度も戻って観たのがシェフェールの聖アウグスティヌス母子。アングルなどに比べるとそんなに有名じゃないと思うが、二人の表情が何ともいいんだなこれが。若いアウグスティヌスの理知的でユーモアもありそうな横顔とか、母親の柔らかい表情とか、彼女が両手で包んでいる息子の手とか。二人の視線からして神様や天国の話をしているのだろうが、母子の性格や間柄を感じさせるようで何だかほのぼの。ちなみに他に鑑賞している人達は異口同音に「...そっくりだね」と言っていた。確かに。
しかし観終わって好きな絵の絵葉書を買おうかなーと思ったら、何とわたくしの好きなのはほとんどないじゃないですか。大した作品じゃないってことですか。いやでもルーヴルの所蔵品なんだからそれなりの絵なんですよね、ね(と自分に言い聞かせてみる)。仕方なくあるものだけ選んで、フランドランの『娘の肖像』とミレーの『積み藁』のA4版プリント、ジェラールの『プシュケとアモル』の葉書を購入。ミレーは大好き!というタイプの絵ではないのだが、何となく眼を惹き付けられる不思議な絵だと思う。多分光の表現の仕方とか、人物の表情が見えなくても何となくドラマと言うか「何かが起きている」雰囲気が感じられるからかも。別に特別なことが起きているわけじゃなくて、「今ここにこの人達の生活が続いてますよ」という感じかな。子供の頃実家の応接間(現在は物置き部屋と化している)にゴッホの『跳ね橋』とミレーの『落穂拾い』(確か)の複製画が飾ってあった記憶があるので刷り込みってこともあるかも知れないが。
展示を堪能した後、しばらく回廊あたりをうろうろして館内の写真などを撮る。展示スペースにも回廊にも随所に座って休む場所がたくさんあって、これもゆったりした雰囲気の理由かも知れない。ホールの写真を撮ってもいいか警備員の人に聞いたら(展示品は勿論ダメだがホールはフラッシュをたかなければOK)、一部立ち入り禁止の柵が置いてある部分もその角度から撮りたければ外しますよ、とか回ってくるたびに気を遣ってくれた。ありがとうございます警備の方。都美術k(略)。で、いやーよかったよかった、と既に暗くなった美術館前の広場をぶらぶら帰って来たのだが。
日傘を忘れましたよ日傘を。 気がついたのが駅のホームで、既に閉館時間を過ぎていたので仕方なくそのまま帰宅。ええ、もう一度行って来ましたよ今日。すみませーん、と入口の警備員さんに近づくと、即座にはいいいですよーと言うのでえっ入っていいですか?と確認したら、「傘ですよね?どうぞ」...一応鍵を手に持ってはいたけど、それをしっかり見てたんでしょうか。凄いぞ警備員さん。昨日の場所にそのままになっているかと思ったら、ちゃんと忘れ物として回収してあったようだったので案内所で話して返してもらう。ありがとうありがとう美術館の人。
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