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少し前から、長傘を買おうかなと思っていた。学生の頃、たまに奮発してちょっと値の張る傘を買うと決まってすぐ置き忘れてくる(しかもコンサート会場とか遠出先とか普段はまず行かない=取りに行くのも面倒な場所ばかり)ということを何度か繰り替えしたのに懲りて、以来自分には「1,000円程度の折り畳み傘で充分」と思ってきた。忘れてきてもそんなに悔しくないこういう傘ほどなぜか忘れないもので、案外持ちもよかったりするので、骨がぽっきりいっちゃった時とかいよいよ変型して使い辛くなった時数年置きくらいに似たようなのを買い換えていた。が、最近NHKなどでたまたま何度か傘にまつわる番組を見たり、和風の傘の特集を見たりしたのもあって、雨の日もちょっと楽しくなるような傘を持つのもいいなぁと思っていたのだった。 |
で、折角買うならデパートより傘屋さんがいいな、と地元商店街の店へ。ほとんど毎日その前を通っている場所で、店構えからしてかなり昔からある店だろうなと気になってはいたが、入るのは初めて。小さな店だけど店頭も店内にももう傘傘傘だらけ。中に入ったら傘の奥から「いらっしゃいませ」と年輩の男性の声がしたので覗いたら、ご店主らしいおじさん。挨拶して何となく見始めたら、安いのからお高めのまで結構ヴァリエーション豊富。店頭のもの以外は高価なのかな...と思っていたので(いや、いかにも専門店です!て感じなので)ちょっと安心。...したところにおじさん、レースの日傘を畳みながらお出でになって「これはさっき藤沢の方が買われたんですが、チュールレースのいいものです。デパートではこういうのは扱えません。3色ありますがどれももう出ているだけです。2万円ですけど値段には代えられませんよ。お持ちになれば25年はお使いになれます」 た、確かに上品で凝った日傘ですがにまんえんはちょっと激しく予算オーバーです。ていうか日傘は射程外です。
というわけで入口近くの日傘エリアから離れて奥にディスプレイしてある長傘を見始めると、おじさん色々出して説明して下さる。ちゃんとここ(傘の内側にタグ)に日本製と書いてあるしっかりした傘です、最近の外国製の安い傘とは質が違いますよ、こういうのは高いんじゃないんですよ、25年は使えますから。とか、うちは傘屋一筋(?)60年やってます、とか、これを作ってるのも結構な年輩の方ですが、丁寧に作るので量産はできないんですよ、とか色々楽しい話を伺いつつ品定め。どうやらこの傘屋さん、地元のいわゆる名士さんらしく町内のあちこちに土地をお持ちらしい。うちのマンションの向かいの神社関連の役員さん(?)とかもなさっていて、ご自宅はうちのご近所の模様。しかし店の奥に貼ってあるご自宅の写真はとってもモダンで立派、芝生広々。...こんなとこうちの近所のどこにあるんだろう。とか思いつつしばらく迷って、写真の傘に決定。最初は開いて出してあった色違いの赤が綺麗だなと思ったのだが、それだと普段の自分の服装では傘に負けるな...と思ったのと、開いていないものの中に色違いの緑色があったので、元々何となく緑色があるといいな〓と思っていたことだし(←緑好き)こちらにしたのだった。
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