スペインのラジオ局を聴いていると欧州の他の国のヒット曲もちょこちょこ聴けて楽しいが、もちろん英米のヒット曲も流れる。ただ自分が聴いている
カナル・フィエスタの場合基本的にはスペイン国内のポップ・ロック・歌謡・フラメンコが大半なので、英米のものは既に相当人気のあるミュージシャンのヒット曲か、あるいは何かのきっかけでスペインで再ヒットしていると思われる昔の曲などがかかる。その中で最近驚いたのが英国はグラスゴー(Glasgow)のグループ
Wet Wet Wetの新曲らしい"All I Want"。何が驚いたって、最初に曲を聞いた時誰だか全く分からなかった。だってリード・シンガーから違うし。いやそれはともかく曲がもう、何と言うか、えー...米国アダルト・ロック...じゃない、カントリー歌手の出したポップ曲...でもない、何だっけほら、トラヴェリング・ウィルベリーズ(Travelling Wilburys)とか...あ分かった、
ロイ・オービソン(Roy Orbison)だ(涙)。"Pretty Woman"とか若い頃のじゃなくて晩年のにこにこしながら歌ってるようなあんなんです。
ロイもウィルベリーズもそれなりに好きではあるが、Wetx3がそっち行っちゃうのは(いや本人達はどういうつもりか分からないが)どうもちょっと。元がソウル音楽に影響を受けた人達だし、ロイ・オービソンやその周辺だってルーツはそうだからかけ離れてはいないわけなんだろうけども...まあWetx3に???と思ったのは今が最初でもないのだが。デビューが'80年代半ば過ぎで、最初のシングル曲"Wishing I was Lucky"がそりゃもうかっこよかった。小気味良いリズム・ラインに独特の切れと深みのある歌声、ぴしっとまとまったコーラス。まだそれほど色々英米の音楽を幅広く聞いていたわけではなかったが、ソウルっぽいけどもっとポップですかっと若々しくて、こういうのをブルーアイド・ソウル(blue eyed soul)と言うんだな!とある種開眼させられたというか、衝撃という程ではないけれどもとにかくかっこいいなあ、と思ったのだった。アルバムのタイトル"Popped In Souled Out"(音楽のポップ(pop)とソウル(soul)をpop in(ちょっと立寄る)とsold out(売切れ)に引っ掛けた)というのも当時は非常に粋に思えた。
ところが、そのアルバムから何曲かそれなりのヒットを出した後何となくグループは(少なくとも日本では)鳴りをひそめ、どうしたのかなーと思っていたら数年後にいきなり映画絡みの(ヒュー・グラント(Hugh Grant)主演のFour Weddings and a Funeral)とろとろ〓んなバラード曲でヒットを飛ばした時には何だか様変わりをしていて、その後しばらくちょこちょこヒットする曲もほぼ全てバラード、あの"Wishing I was Lucky"のノリとキレはどこへ?このお洒落なバーかレストランで流れてそうな曲の数々は一体何?いわゆるワイン・バーのBGMバンドに鞍替えなさったんですか?と非常に物足りなさを感じていたのだった。で、ここ数年また話題を聞かないなあと思っていたら今回また久し振りに驚かされたわけだ。
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